保険業界に新風!スマホ・若者向けに研ぎ澄まされた保険商品Lemonade

アメリカの保険業界で伸びてきているフィンテック系スタートアップの
サービスとビジネスモデルについて紹介したい。

以下、Lemonade(レモネード)というフィンテック保険会社の事例を紹介する。

Lemonade
https://www.lemonade.com/

Lemonadeは2015年に創業したニューヨーク拠点の
保険フィンテックスタートアップアップだ。
提供しているのは不動産(賃貸・所有)の火災・家財保険だ。
月間5ドル(600円)からかけられる格安・エントリー保険という立ち位置で、
ウェブからサクッと数分で申し込める手軽なUIが評価されている。

(サービスの加入者推移)
開始から8ヶ月で14,000人が加入済み。
2016年9月 263人 → 2017年5月 14,300人
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(ウェブサイトから登録の流れ)
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(見積もり結果)
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実際に私もウェブで見積もりを取ってみたが、選択式で必要事項を入力すると
月々の保険料は7.84ドル(900円)と表示された。
ここまでの所要時間は3分くらいだ。
あとはオプションを各種オプションを選択するとその分料金が加算される仕組みだが、通常の保険のウェブサイトのイメージと異なり
分かりやすいシンプルな表記やイラスト入りの親しみやすいデザインが、
保険に疎い層にも受け入れやすくなっている。

(付帯契約の案内画面)

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■Lemonadeのサービスの特徴
・数分で保険料の見積もり・申込が完了する。
・保険初心者にも分かりやすい表記・デザイン。
・保険による保障の請求もウェブ完結。短期間での審査・振込。

・人が介在しないサービス設計でコスト削減し、価格メリットを引き出せている。

■運営チーム
非保険業界のメンバーによって経営されている。
行動心理学にも通じているそうで加入者による
虚偽の申告を判定するアルゴリズムも開発している。
虚偽判定アルゴリズムで不正を排除し、本当に保障を必要としている顧客に
手厚くサポートできるようにしている。
(保険の請求画面)
チャットで保険申請も可能。
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Lemodadeは既存保険会社への送客をやっているアフィリエイトメディアではなく、
アメリカの州から保険業者として認可を受けて経営されている。
保険初心者や、より安い保険を求める人にフォーカスし、
手軽に申し込める申込フローで顧客を増やしており、
このサービスが拡大すると既存の保険業者はエントリー向けの商品シェアを失うことになる。
保険会社が持てない顧客接点をLemonadeが構築することで
業界の中でゲームチャンジが起こる可能性もありえる。
■フィンテックに期待されていること
Lemonade以外にも同種のお手軽・低価格保険のフィンテックスタートアップは複数存在するが、狙いの一つが保険エントリー商品だ。
この加入者リストは保険業界にとっては魅力的なリストになる。
低価格・最低範囲の保険加入者にアップセルできるリストだからだ。
この加入者リストで保険に対して関心や需要が顕在化している顧客層にリーチできる。

保険会社が顧客接点を重視する場合に、フィンテック企業との提携、
買収、出資のような協業モデルの模索は続くのではないだろうか。

(Lemonadeと同業フィンテック企業)
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